本のヒゲブログ

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「職業としての学問」を読んだ

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感想

マックス・ウェーバーが1919年にドイツのミュンヘンで行った、学生に向けた講義を邦訳した本です。お恥ずかしながら私はこの本でマックス・ウェーバーを知りました。

マックス・ウェーバーは学問に対しての姿勢や、当時のアメリカナイズな風潮に陥っているドイツの様子など、大きくは以下の3点を指摘しています。

  • 経済的意味の職業
  • 学問を職業とする人々への心構え
  • 教師は自身の政治と学問を区別して教鞭を執ること

また、学生たちが「事実の代わりに世界観を」「認識の代わりに体験を」「教師の代わりに指導者を」求めている夢見がちで軽薄な風潮に対して、それらを「鍛えられるべき弱さ」であると認識し「日々の仕事(ザッヘ)へ帰れ」と叱咤したようです。つまり、「甘えてんじゃないよ」という感じでしょうか。

私は「学問を職業とする人々への心構え」辺りをよく読み直してます。お陰で休日でも何か勉強していないと罪悪感に苛まれるようになりました(いい意味です)

印象的な文章

いやしくも、人間としての自覚のあるものにとって、情熱なしになしうるものは全て無価値だからである P23

本書は「学問を職業とする人」についてを述べて降りますが、学問だけではなく、すべての職業において指摘が当てはまると考えます。

実際に価値がある・役に立っていると思われるべき物・技術等はその情熱を注がれた専門的に成し遂げられたものばかりであると述べています。言われてみると当たり前のことではありますが、改めて文章で見ると印象に残ります。

読んでいくうちに「自分は果たして情熱を注いで仕事ができているだろうか」「自分を過大評価していないか」「価値のある仕事ができているか」などと考えさせられ、マックス・ウェーバーにしかられている気がして襟を正す思いになります。

最後に

ボリュームでいうと100ページにも満たないですが、学ぶ姿勢について鋭い指摘をしてくれます。また、本書以降は岩波文庫をよく読むようになりましたが、中でも比較的読みやすいほうだと思います。

自分の仕事がつまならないという方、頑張っているのに評価されないと嘆いている方、俺はこんなところにいる人間じゃないと思っている方、是非一度読んでください。おそらくマックス・ウェーバーは「日々の仕事(ザッへ)に帰れ」と叱ってくれるに違いないです。